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伊勢神宮撤下御神宝下附について

伊勢神宮(三重県伊勢市)では、平成25年10月から27年3月まで行われた、20年に一度の式年遷宮を完了し、御殿の内外を彩る御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう、装飾品や調度品)を一新しました。諸祭儀の完遂を受けて、前々回(昭和48年)や前々々回(昭和28年)の遷宮の際に新調された御装束神宝が神宮司庁より、神社本庁を通じ全国各地の神社に対して下附(お下げ渡し)されることになりました。

福島県では、福島稲荷神社(福島市)と、大國魂神社(いわき市)の2社が下附の栄に浴しました。
福島稲荷神社に下附された御装束神宝は以下の2点です。

1
豊受大神宮別宮 土宮御神宝
御 弓(おんゆみ)壱張
2
豊受大神宮摂社 御食神社御装束
御櫛筥(おんくしばこ)壱合

下附式は、平成28年2月29日伊勢の神宮司庁にて開催され、全国から下附神社の関係者が参集する中、福島稲荷神社より丹治正博宮司、岩見政弘総代会長以下役員5名が参列し、目録を拝受いたしました。その後、御神宝は厳重な梱包の上、日本通運(株)美術梱包チームの専用車両によって福島稲荷神社へ届けられました。

当社に到着後は宮司により慎重に梱包が解かれ、正確な採寸を行った後、桐製の専用保存箱を発注致しました。発注先の大沼郡三島町の「会津桐タンス(株)」は、国立博物館御用達の業者で、約1ヶ月の製作期間を経て御弓箱と御櫛筥が無事納品されました。

御神宝の下附は、福島稲荷神社始まって以来の栄誉です。特に当神社は、今から1,030年前に陰陽師の安倍晴明により伊勢の豊受大神宮(外宮)の御祭神、豊受大神をお祀りしたとの由緒があり、伊勢神宮と関わり深い神社、全国でも珍しいお伊勢さん系の稲荷神社であることから、御祭神の鎮まる豊受大神宮(外宮)の御装束神宝を下附頂いたことは、望外の喜びです。この上は、拝受した御神宝は神社の宝物として末長く大切にお守りして参る所存です。

参考 御装束神宝(おんしょうぞくしんぽう)とは

20年に一度行われる伊勢神宮の式年遷宮には、1,500点余に及ぶ神々の御装束神宝のすべてが古式のままに新しく調進されます。御装束はお飾りする御料を意味し、衣服・装飾品などを含め、神座・殿内を飾る品・遷御の儀式に用いるさまざまな品が含まれ、525種・1,085点に及びます。神宝は神々の御用に供する調度品を意味し、189種・491点にのぼります。総数714種、1,576点の御装束神宝は平安時代の「儀式帳」の規定により、当代最高の美術工芸家の高度な技法によって調製され、御料は20年間、御正殿に納められ、次回の御遷宮で撤下されます。
内宮と外宮の両正宮の神宝に限っては、新宮の西宝殿に移され、更に20年間保存された後に撤下されます。明治時代以前は、神さまのお使いになった御料ということから、人手にわたることは畏れ多いとされ、撤下された神宝類のうち、可燃のものは火に投じられ、他は地中に埋められました。

平成28年8月25日 福島民報掲載記事 (PDF)

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